ステイシー・フィンケルシュタイン(コロンビア大学)とアイエレット・フィッシュバック(シカゴ大学)の研究によると、フィードバックは、初心者と専門家に異なる影響を与えます。初心者は自分の目標が価値あるものかどうかを判断するためにポジティブなフィードバックを求める傾向があります。一方で、専門家は自分が目指す価値ある目標に対して進捗が十分かどうかを知るためにネガティブなフィードバックを求めます。
年齢や文化的背景もフィードバックの受け取り方に影響を与えることが分かっています。例えば、30歳未満の人材はネガティブなフィードバックを有用と感じる傾向が高く、50歳以上ではポジティブなフィードバックを好む傾向にあります。また、メキシコ、ニュージーランド、フランス、スイス、ブラジルなどの国ではネガティブなフィードバックを好む人が多いという研究結果もあります。
フィードバックは、健康や職場でのエンゲージメントにも影響を与えます。ポジティブなフィードバックを受けることで、働く人のほとんどがエンゲージメントを示すのに対し、ネガティブなフィードバックを受けると、より多くの人が仕事に対して非エンゲージメントまたは能動的に不満を持つことが分かっています。また、フィードバックが全くない状態は、ポジティブまたはネガティブなフィードバックを受けるよりもさらに悪影響を及ぼす可能性があります。
経営コンサルタントとしての観点からは、フィードバックはリーダーシップ、チームビルディング、そして個人の成長において重要な役割を果たします。フィードバックを効果的に使い、適切なバランスを取ることが、高いパフォーマンスとポジティブな職場環境を築く鍵となります。
参照元:
- Finkelstein and Fishbach’s research on feedback: The Power of Feedback.
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