中国古典から学ぶ仕事と経営の心得

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老子の「上善如水」という言葉は、理想の生き方は水のようなものだという意味です。ここでいう水は、川の流れを指します。水の在り方に学べと言うことです。

水のどのような点に学べと言うのか、3つほど挙げてみましょう。

  1. 柔軟性

丸い器に入れると丸くなる。四角い器だと四角くなる。つまり、水は柔軟性を持っているということです。

仕事においても、柔軟な対応が求められます。変化の激しい現代社会では、状況に応じて臨機応変に対応できる人は、有利です。

また、柔軟な思考も重要です。物事を固定観念にとらわれず、多角的な視点で捉えることで、新たな発見や解決策を見出すことができます。

  1. 謙虚さ

水は低い方へ身をおこうとしています。人が嫌がる低いところに身をおこうとしています。つまり、謙虚であることです。

経営においても、謙虚な姿勢は重要です。自分や自社の強みや弱みを正しく認識し、常に学ぶ姿勢を持ち続けることで、成長を続けることができます。

また、謙虚な姿勢は、信頼関係を築くうえでも欠かせません。

  1. 力強さ

水は、遠くから見ると穏やかに見えます。しかし、急な流れはエネルギーを秘めています。つまり、いざという時には力強さがあり、そこに学べと言うことであります。

経営においても、いざというときに力を発揮できる体制を整えることが重要です。財務体質を強化する、BCPを策定するなど、万が一の際に備えた対策を講じておく必要があります。

また、経営者自身も、いざというときに力を発揮できるだけの体力や精神力を備えておく必要があります。

孫子の兵法から学ぶ戦略

孫子の兵法は、中国の古典兵書です。その中で、水の持つ特徴を戦い方に応用できると述べられています。

「兵形象水」とは、戦い方は水のありかたに学べという意味です。敵の陣形に応じてこちらの態勢を水のように柔軟に変えていく変幻自在な戦い方です。

「兵之形、避実而撃虚」とは、戦い方は、敵の戦力が充実をしている部分を避けて、手薄な部分を見つけてくらいつくという意味です。

どんな強い敵にも必ず手薄な部分があります。そこに食らいつくことが大切です。

中小企業の経営においても、この考え方は応用できます。大企業の手薄な部分に食らいつくことで、競争力を高めることができます。

また、仕事においても、難しい仕事でどうしていいかわからないものにも、避の部分があるはずです。そこから頑張っていくことが大切です。

どんな仕事でも、突破口があるのです。そこを発見することが大切なのです。

まとめ

中国古典から学ぶ仕事と経営の心得を、最新情報や経営コンサルタントの視点も踏まえて、わかりやすくまとめてみました。

仕事においても経営においても、柔軟性、謙虚さ、力強さは重要な要素です。また、状況に応じて臨機応変に対応する、万が一の際に備える、難しい仕事でも諦めずに取り組むといった姿勢も大切です。

これらの心得を胸に、仕事や経営に取り組んでいきましょう。

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