ブランドを愛するのは誰

日々を綴る

■ ブランド戦略において「ブランドを愛するのは誰か?」

ブランドを愛するのは、単に「お客さん」だけではありません。実は、ブランドを取り巻くさまざまなステークホルダー(関係者)が「愛する主体」になり得ます。それぞれの立場から、ブランドに特別な価値を感じ、思い入れを持っています。

では、具体的に誰がブランドを愛しているのでしょうか?以下にわかりやすく整理してみます。


    1. ■ ブランド戦略において「ブランドを愛するのは誰か?」
  1. ① 消費者(ファン・ユーザー)
  2. ② 社員・従業員
  3. ③ パートナー企業・仕入先・販売代理店など
  4. ④ 地域社会・行政・メディアなど
  5. ⑤ 経営者・創業者・ブランドマネージャー自身
    1. ■ まとめ:ブランドを愛する「輪」を広げることが戦略のカギ
  6. 【① 消費者がブランドを愛するとは?】
    1. ■ 消費者の「ブランド愛」のレベル
      1. 【1】知らない → 【2】気になる → 【3】使ってみる → 【4】好きになる → 【5】愛する
    2. ■ 消費者がブランドを愛しているサイン(行動例)
    3. ■ どうして消費者はブランドを愛するようになるの?
      1. ①【機能的価値】期待通り、またはそれ以上の品質
      2. ②【感情的価値】自分の感情に寄り添ってくれる
      3. ③【象徴的価値】自分を表現できる
    4. ■ ブランド側がやるべきこと
    5. ■ 例:ブランド愛を持つ消費者の姿
  7. 【② 社員・従業員がブランドを愛するとは?】
    1. ■ 社員がブランドを愛している状態とは?
      1. ● 誇りを持って働いている
      2. ● ブランドの価値を体現している
      3. ● 自分ごと化している
      4. ● 顧客の共感を呼ぶ“リアルな存在”になっている
    2. ■ なぜ社員がブランドを愛することが重要なのか?
      1. ① 顧客に本物の“熱”が伝わるから
      2. ② 社内文化がブランド力になるから
      3. ③ 離職率が下がる・エンゲージメントが上がるから
    3. ■ 社員がブランドを愛するようになるために必要なこと
      1. ● 1. ブランド理念の“共感できる言語化”
      2. ● 2. 社員自身が「顧客体験」を持つ
      3. ● 3. 組織内で「良いブランド行動」を称賛する文化
      4. ● 4. 上司・経営層の熱意が伝わっている
      5. ● 5. 意見を言える・参加できる風土
    4. ■ 具体例(企業の事例)
      1. ◎ スターバックス
      2. ◎ ユニクロ
    5. ■ まとめ
  8. 【③ パートナー企業・仕入先・販売代理店などがブランドを愛するとは?】
    1. ■ どんなパートナーがブランドを愛してくれるのか?
    2. ■ ブランドを愛するパートナーの特徴とは?
      1. ● 商品やブランドを“誇り”を持って扱っている
      2. ● 自社の商品と同じくらい大切にしてくれている
      3. ● ブランドの成長に本気で協力してくれる
      4. ● 他のブランドと一線を画す扱いをしてくれる
    3. ■ なぜパートナーに愛されることが重要なのか?
      1. ① 顧客に届くまでの「ブランド体験」が保たれる
      2. ② 販路・事業展開がスムーズになる
      3. ③ クオリティと信頼性の維持につながる
    4. ■ パートナーがブランドを愛するようになるために必要なこと
      1. ● 1. パートナーを「外部」ではなく「仲間」として扱う
      2. ● 2. ブランドの理念や世界観をしっかり共有する
      3. ● 3. 成果を一緒に喜び、感謝を伝える
      4. ● 4. 継続的なコミュニケーション・フォロー
    5. ■ 具体例(ブランド×パートナーの成功例)
      1. ◎ BEAMS × 地方百貨店
      2. ◎ スノーピーク × 協力工場
    6. ■ まとめ
  9. 【④ 地域社会・行政・メディアなどがブランドを愛するとは?】
    1. ■ ブランドを愛してくれる“社会的ステークホルダー”とは?
    2. ■ 地域社会やメディアがブランドを「愛している」状態とは?
      1. ● 「地元の誇り」として語られている
      2. ● 自発的に応援されている
      3. ● 社会的な意義を評価されている
      4. ● 地域メディアや行政が紹介・連携してくれる
    3. ■ なぜ地域社会から愛されることが重要なのか?
      1. ① 信頼性・ブランド価値が社会的に認められる
      2. ② 持続可能なビジネス基盤が築ける
      3. ③ ブランドの「ファン」が広がる土壌になる
    4. ■ ブランドが地域や社会から愛されるために必要なこと
      1. ● 1. 地域への貢献を大切にする
      2. ● 2. ストーリーと理念を地域に開く
      3. ● 3. 地域の人とのつながりを大切にする
      4. ● 4. 社会課題に向き合う
    5. ■ 具体例(社会・地域から愛されるブランド)
      1. ◎ 中川政七商店(奈良)
      2. ◎ 白糠酪恵舎(北海道)
      3. ◎ 無印良品の地域密着店舗(津南町など)
    6. ■ まとめ
  10. 【⑤ 経営者・創業者・ブランドマネージャーがブランドを愛するとは?】
    1. ■ ブランドを愛するリーダーの姿とは?
    2. ● ① 自らブランドの価値を語れる(言葉にできる)
    3. ● ② 誰よりもブランドを信じている
    4. ● ③ 自分が「最初のファン」である
    5. ● ④ ブランドの理想像を持っている
    6. ● ⑤ 社員やパートナーにブランドの理念を語り、伝えている
    7. ■ なぜ、経営者自身がブランドを愛することが重要なのか?
      1. ① ブランドの“魂”になる
      2. ② 社内外の共感を生む
      3. ③ 意思決定がブレない
    8. ■ ブランドを愛するリーダーになるための実践ポイント
      1. ● 1. ブランドの「存在意義」を明文化する
      2. ● 2. 商品やサービスを自分で使い、自分が一番のファンになる
      3. ● 3. ブランドらしい行動を日々とる
      4. ● 4. ブランドに関わる人の声に耳を傾ける
    9. ■ 具体例(ブランドを愛するリーダーの姿)
      1. ◎ スティーブ・ジョブズ(Apple)
      2. ◎ 柳井正(ユニクロ)
      3. ◎ スノーピーク 創業者 山井太(やまいとおる)
    10. ■ まとめ

① 消費者(ファン・ユーザー)

ブランドを最もわかりやすく「愛する」のは、実際に商品やサービスを使っている消費者です。

  • 感情的なつながり:ブランドに信頼や愛着を持つ。「このブランドしか使わない」「このブランドは私のライフスタイルに合っている」と感じる。
  • 共感する価値観:環境配慮、健康志向、デザイン性など、そのブランドの「思想」や「世界観」に共鳴している。
  • 応援したくなる:ブランドのストーリーや創業者の理念に感動し、自発的にSNSでシェアしたり、友人に勧めたりする。

※こうした人々は「ブランド・エバンジェリスト(伝道者)」とも呼ばれます。


② 社員・従業員

意外と見落とされがちですが、社内の人間がブランドを愛していなければ、外に本当の魅力は伝わりません

  • 誇りとモチベーション:「自分たちのブランドは素晴らしい」と心から思って働いている。
  • ブランドの一部としての自覚:「自分の行動がブランドを代表している」という責任感。
  • 顧客との接点での体現者:販売スタッフ、カスタマーサポートなどがブランドイメージを左右する重要な存在。

③ パートナー企業・仕入先・販売代理店など

ブランドとビジネスを一緒に進める関係者も、愛してくれる存在になります。

  • ブランドと一緒に成長したい:このブランドと関わることが、自分たちの会社の価値にもつながる。
  • 誇りを持って販売・提案できる:自信を持って「このブランドを扱っている」と言える。

④ 地域社会・行政・メディアなど

特に地域密着型ブランドや、社会貢献性のあるブランドは、**「社会からの共感」**という形でも愛されます。

  • 地元の誇り:「このブランドは私たちの地域の象徴」として応援される。
  • CSR活動に共鳴:環境保全、福祉、教育支援などの活動を通じて、社会とのつながりを深める。

⑤ 経営者・創業者・ブランドマネージャー自身

当然ながら、ブランドの中心人物が**「まず一番のファン」であること**が重要です。

  • 自らが語る熱量が他者に伝播する。
  • 理念や哲学を誰よりも深く理解し、守る。
  • 長期視点でブランドを育てる覚悟を持つ。

■ まとめ:ブランドを愛する「輪」を広げることが戦略のカギ

ブランド戦略とは、単に「顧客に売ること」だけではなく、
ブランドを愛する人を増やし、その愛が伝播していく構造をつくることです。

そのためには、

  • 社員が誇りを持てるブランドづくり
  • 顧客と深くつながるストーリーテリング
  • 共感するパートナーとの関係構築
  • 地域社会との共創や、社会的意義の明確化

…といった要素が非常に重要になります。



【① 消費者がブランドを愛するとは?】

ブランド戦略の中心にいるのが「消費者=お客さん」です。
でも、ただ買ってくれるだけでは「愛している」とは言えません。

消費者がブランドを「愛している」と言えるのは、感情や価値観、ライフスタイルレベルで深く結びついている状態です。

では、どんなふうに消費者はブランドを愛するようになるのでしょうか?
順を追って解説します。


■ 消費者の「ブランド愛」のレベル

ブランドに対する愛には段階があります。

【1】知らない → 【2】気になる → 【3】使ってみる → 【4】好きになる → 【5】愛する

特に【4】から【5】への進化が、ブランド戦略のカギ。
この「愛している状態」は、こんな行動や心理に表れます:


■ 消費者がブランドを愛しているサイン(行動例)

  1. リピート購入する(指名買い)
    • 他の商品が安くても、絶対このブランドを選ぶ
    • 「代わりはない」と思っている
  2. 人にすすめる(クチコミ)
    • 家族や友達に「これ、いいよ!」と紹介する
    • SNSで自発的にシェア・レビューを書く
  3. 共感している(価値観の一致)
    • ブランドの世界観・デザイン・理念に惹かれる
      例:「このブランドは環境にやさしいから使いたい」「社会貢献している姿勢に共感する」
  4. コレクター的な心理
    • 限定アイテムを追いかける
    • グッズやノベルティを集めたくなる
  5. 一体感を感じている
    • 自分もブランドの一員になっている感覚
      例:「○○ブランドのファンであることが私のアイデンティティ」

■ どうして消費者はブランドを愛するようになるの?

理由は大きく3つあります。

①【機能的価値】期待通り、またはそれ以上の品質

  • 美味しい、壊れにくい、便利、安い、使いやすいなど
  • 期待を超える「驚き」や「満足感」があるとファン化しやすい

②【感情的価値】自分の感情に寄り添ってくれる

  • デザインがかわいい・かっこいい
  • 自分を元気にしてくれる・癒してくれる
  • 自分の「好き」をわかってくれてる感じ

③【象徴的価値】自分を表現できる

  • このブランドを使うことで、「自分らしさ」が伝わる
  • 他人からの評価(センスいい、意識高い、上品など)を得られる

■ ブランド側がやるべきこと

愛されるブランドになるには、以下のような取り組みが重要です。

  • 「らしさ」を明確に打ち出す(世界観、ストーリー、ロゴ、トーン)
  • 顧客の声に真摯に耳を傾ける(SNS、レビュー、アンケート)
  • 小さな感動を届ける(丁寧な対応、サプライズ、心のこもったパッケージ)
  • 共感を呼ぶ発信をする(理念、社会的取り組みの共有)
  • ファンとのコミュニティを育てる(イベント、限定特典、SNSでの交流)

■ 例:ブランド愛を持つ消費者の姿

  • Apple:新商品が出ると毎回予約する。ジョブズの思想に共感。Apple製品で生活を統一。
  • Patagonia:環境保護活動に共感して、少し高くてもこのブランドを選ぶ。
  • 無印良品:シンプルな暮らしに合う。SNSで「無印縛りの部屋」を紹介。

消費者がブランドを「愛している」状態は、価格競争に巻き込まれない強さ、クチコミによる自然な広がり、長期的な関係性といったブランドの資産価値そのものになります。

「ブランドは、商品ではなく“人の心の中”にある」とよく言われますが、まさにその通り。
心を動かした人の中に、ブランドは生き続けます。


【② 社員・従業員がブランドを愛するとは?】

ブランドをつくるのは、商品でも広告でもなく、**「人の思いと行動」**です。
そしてその中心にいるのが、自社で働く社員・従業員たちです。

彼らがブランドを「単なる仕事」ではなく、「自分の誇り」「大切な存在」として愛していなければ、
顧客に本当の魅力を伝えることはできません。


■ 社員がブランドを愛している状態とは?

次のような心の状態や行動が見られるとき、社員はブランドを「愛している」と言えます。

● 誇りを持って働いている

  • 「この会社の商品・サービスは本当に良い」と信じている
  • 家族や友人にも「うちの会社はいいよ」と自信を持って話す

● ブランドの価値を体現している

  • 接客・営業・SNS発信などで、ブランドの世界観や理念を意識した行動をしている
  • ブランドの「らしさ」を自分なりに解釈して伝えようとしている

● 自分ごと化している

  • 自社のブランドの未来を自分のことのように考える
  • 商品開発や改善案に積極的に関わる
  • 「会社を良くする」ではなく「私たちのブランドを育てる」という意識

● 顧客の共感を呼ぶ“リアルな存在”になっている

  • 顧客が社員の人柄や想いに惹かれてブランドを好きになる
  • 「あなたがいるから買いたい」と言われることがある

■ なぜ社員がブランドを愛することが重要なのか?

① 顧客に本物の“熱”が伝わるから

  • 本当にその商品が好きな人から買うと、信頼できる
  • 機能説明以上に、「その人の想い」がブランドの魅力を伝える

② 社内文化がブランド力になるから

  • 外に見せるブランドだけでなく、中で働く人たちの姿こそがブランドの一部
  • 社員が自社ブランドに誇りを持って働く姿が、SNSやイベント、口コミで伝播する

③ 離職率が下がる・エンゲージメントが上がるから

  • 単なる労働ではなく、「共感する仕事」「誇れる仕事」になると人は辞めにくくなる
  • チームワークや士気も上がり、職場に良い空気が生まれる

■ 社員がブランドを愛するようになるために必要なこと

ここが戦略上、とても重要なポイントです。
社員が自然にブランドを好きになるには、次のような「環境」と「仕組み」が必要です。

● 1. ブランド理念の“共感できる言語化”

  • 「なぜこのブランドが存在するのか」「誰のどんな未来のためか」を、社員の言葉で伝えられるようにする
  • 抽象的でなく、自分ごととして腹落ちできるストーリーがある

● 2. 社員自身が「顧客体験」を持つ

  • 自社の商品を実際に使ってみる(試食・モニター・体験イベントなど)
  • 顧客の声を直接聞く機会を持つ(接客、レビュー、感謝の手紙など)

● 3. 組織内で「良いブランド行動」を称賛する文化

  • 顧客の感動体験を生んだ社員を表彰する
  • ブランドらしい行動が社内で評価されるようにする

● 4. 上司・経営層の熱意が伝わっている

  • リーダーがブランドを愛している姿が社員に影響を与える
  • トップがブランドの理念を「本気で信じている」と感じられると、社員も心を動かされる

● 5. 意見を言える・参加できる風土

  • 現場からブランドに対する改善アイデアが上がりやすい
  • 一部の部署だけでなく、全員がブランドづくりに関われる

■ 具体例(企業の事例)

◎ スターバックス

  • バリスタ一人ひとりが「ブランドの顔」であるという意識を持って接客
  • 「お客様一人ひとりの心を豊かで活力あるものにする」理念を、全員が体現している

◎ ユニクロ

  • 社員が「LifeWear」というコンセプトを理解し、商品説明に活かしている
  • 単なる接客ではなく、「お客様の暮らしに合う提案」ができるよう教育されている

■ まとめ

社員がブランドを愛していれば、それは「生きたブランド」になります。

  • 社員 → 顧客 → 社会へと、愛が波紋のように広がっていく
  • 愛されるブランドをつくる第一歩は、社員自身がその魅力に惚れ込むこと
  • 「うちの会社、マジでいいんだよ」と、自然に語れる社員が増えることが最高のブランド戦略


【③ パートナー企業・仕入先・販売代理店などがブランドを愛するとは?】

ブランドは、社内や消費者だけでつくられるものではありません。
ブランドの価値を一緒に「届ける」「支える」立場の企業・人々がいてこそ、世の中に広く根付いていきます。

こうした企業は「パートナー」や「取引先」と呼ばれますが、単なるビジネス相手ではなく、**共にブランドを育てる“仲間”**と考えるのが、強いブランド戦略です。


■ どんなパートナーがブランドを愛してくれるのか?

  • 販売代理店:ブランド商品を店頭・EC・営業などで販売してくれる
  • 仕入先・OEMメーカー:ブランド商品の材料や製造を担う
  • 物流・配送業者:商品を大切に運び、ブランドの信頼を支える
  • PR・広告代理店:ブランドイメージを一緒につくりあげる
  • コンサル・戦略パートナー:ブランドの方針や展開に伴走する存在

■ ブランドを愛するパートナーの特徴とは?

パートナーがブランドを「愛している」と言えるのは、以下のような状態です。

● 商品やブランドを“誇り”を持って扱っている

  • 「このブランドを取り扱っていること自体が嬉しい」
  • 営業トークや店舗での売り場に「愛着」がにじみ出ている

● 自社の商品と同じくらい大切にしてくれている

  • 品質を守るために丁寧に取り扱う
  • ブランドの世界観や価値を理解し、それに合わせて工夫してくれる

● ブランドの成長に本気で協力してくれる

  • 市場のニーズや改善点をフィードバックしてくれる
  • SNSでの発信やイベント企画などにも積極的に関わってくれる

● 他のブランドと一線を画す扱いをしてくれる

  • 優先的な棚位置、販売員の教育、丁寧な紹介など
  • 単なる商品ではなく「このブランドだからこそ」と感じている

■ なぜパートナーに愛されることが重要なのか?

① 顧客に届くまでの「ブランド体験」が保たれる

  • パートナーが丁寧に商品を伝えてくれることで、消費者にも愛が伝わる
  • 「誰から買ったか」や「どんな対応だったか」もブランド体験の一部

② 販路・事業展開がスムーズになる

  • 「このブランドなら応援したい」「一緒に広めたい」と思ってもらえると、販路拡大や新しい市場開拓がしやすくなる

③ クオリティと信頼性の維持につながる

  • 製造・物流・PRなどの質が安定・向上しやすい
  • 問題が起きた時も「一緒に解決しよう」という姿勢で動いてくれる

■ パートナーがブランドを愛するようになるために必要なこと

● 1. パートナーを「外部」ではなく「仲間」として扱う

  • 上から目線ではなく、対等な信頼関係を築く
  • 「取引先」ではなく「ブランドを一緒につくる同志」として接する

● 2. ブランドの理念や世界観をしっかり共有する

  • ただの仕様書ではなく、「なぜこのブランドが生まれたのか」「どんな未来をつくりたいのか」を伝える
  • ブランドブックや説明会、動画などでストーリーを共有する

● 3. 成果を一緒に喜び、感謝を伝える

  • 売上やPRがうまくいったときに、感謝を言葉や形で表す(表彰、手紙、贈り物など)
  • 「あなたのおかげでこのブランドがここまで来た」と感じてもらう

● 4. 継続的なコミュニケーション・フォロー

  • 定期的に情報交換・ミーティングを行い、困りごとや現場の声を吸い上げる
  • 教育・研修の機会を提供する

■ 具体例(ブランド×パートナーの成功例)

◎ BEAMS × 地方百貨店

  • 地方の販売店とも強い信頼関係を築き、BEAMSの商品をその土地に合った形で展開
  • 一緒にPOPUPイベントや特集ページを企画

◎ スノーピーク × 協力工場

  • 製造現場の職人たちが「スノーピークの製品を作っていることに誇り」を感じている
  • ブランドチームが工場に頻繁に足を運び、理念を伝え続けている

■ まとめ

パートナー企業がブランドを「自分ごと」として大切に扱ってくれるとき、ブランドは強く、長く、生き続けます。

  • ブランドを広めるのは、社内だけではない
  • 一緒に汗をかくパートナーが、「このブランドを売ってよかった」「もっと広めたい」と思ってくれることが、最高の武器になる


【④ 地域社会・行政・メディアなどがブランドを愛するとは?】

ブランドが社会に根づき、長く愛される存在になるには、消費者や社員だけでなく、地域社会や周囲のステークホルダーからの「信頼」や「共感」も不可欠です。

これらの存在は、必ずしも商品を買う「顧客」ではありません。
でも、ブランドの世界観や取り組みに共鳴し、「応援したい」「誇りに思う」と感じてくれることで、ブランドの信頼性や影響力が大きく高まります。


■ ブランドを愛してくれる“社会的ステークホルダー”とは?

以下のような人たち・組織が、ブランドに対して「愛情」や「誇り」を持つ存在になり得ます。

  • 地域住民・地元の人たち
  • 地元自治体や行政関係者
  • 教育機関・文化施設
  • 地域メディア(新聞・テレビ・ラジオ)
  • 地場産業の他企業や商店街
  • 観光客・地域に関心のある人々

■ 地域社会やメディアがブランドを「愛している」状態とは?

次のような行動や言葉が見られるとき、「このブランドは地域や社会から愛されている」と言えます。

● 「地元の誇り」として語られている

  • 「うちの町にはあのブランドがある」と胸を張って言われる
  • ふるさと納税や観光PRでも紹介される

● 自発的に応援されている

  • 地域の人たちがSNSや口コミでブランドを紹介してくれる
  • 地元のイベントに招かれたり、地元商品とのコラボを頼まれたりする

● 社会的な意義を評価されている

  • 環境保護、教育支援、障がい者雇用などの活動に共感される
  • 「単なる商売ではない」「地域に良いことをしてくれている」と思われる

● 地域メディアや行政が紹介・連携してくれる

  • 地元新聞に取り上げられたり、自治体と連携したプロジェクトに参加できたりする
  • 「このブランドなら公的に支援したい」と言われる

■ なぜ地域社会から愛されることが重要なのか?

① 信頼性・ブランド価値が社会的に認められる

  • 顧客からの信頼だけでなく、社会からの信頼が加わることで、ブランドの「格」が上がる
  • 安心・安全・誠実といった無形の価値が強化される

② 持続可能なビジネス基盤が築ける

  • 行政や地域と連携することで、補助金や協力体制を得やすくなる
  • 突発的な危機(災害・社会変化)に対して、地域との協力で乗り越えやすくなる

③ ブランドの「ファン」が広がる土壌になる

  • 地域イベント・学校・公共施設などを通じて接点が広がる
  • メディアに取り上げられ、まだ買ったことのない人にも「印象」が残る

■ ブランドが地域や社会から愛されるために必要なこと

● 1. 地域への貢献を大切にする

  • 地元の雇用創出、廃校活用、地元素材の使用など「地域と共にある」姿勢を持つ
  • 地元イベントへの協賛や協力、地元企業とのコラボも効果的

● 2. ストーリーと理念を地域に開く

  • なぜこの地で事業をしているのか?という想いを語る
  • 社内の思いを、外部に向けても丁寧に発信する(プレスリリース、動画、地域紙など)

● 3. 地域の人とのつながりを大切にする

  • お客さんではなくても、工場見学・ワークショップ・イベントなどで接点をつくる
  • 地域住民をモニターや応援団として巻き込む仕組みをつくる

● 4. 社会課題に向き合う

  • 地域特有の課題(高齢化、人口減、ゴミ問題など)にブランドとしてアプローチする
  • CSR・CSV(社会価値創造)を組み込んだビジネスモデルを設計する

■ 具体例(社会・地域から愛されるブランド)

◎ 中川政七商店(奈良)

  • 奈良の伝統工芸を現代的にブランディング
  • 地元職人との協業、観光資源化、地元メディアとの連携などで「奈良の顔」となる

◎ 白糠酪恵舎(北海道)

  • 小さな町のチーズ工房が、地域の高校や住民と一緒にブランドを育成
  • 地元の自然・文化・人材を活かし、道内外からも愛されている

◎ 無印良品の地域密着店舗(津南町など)

  • 地域の産業・食・住に寄り添う「まちの無印」
  • 行政・地域住民と連携し、商業施設ではなく“地域の拠点”として機能

■ まとめ

ブランドを「社会の中の存在」として捉えると、その価値は何倍にも膨らみます。

  • 地域や社会に根ざしたブランドは、強く、優しく、長く愛される
  • 商品のスペックやデザイン以上に、「このブランドが地域にあること」が人々の誇りになる


【⑤ 経営者・創業者・ブランドマネージャーがブランドを愛するとは?】

どんなに素晴らしいコンセプトでも、
経営者やブランドのリーダー自身が本気でブランドを愛していなければ、ブランドは育ちません。

なぜなら、ブランドは「想いの結晶」であり、最初にそれを強く抱くのが、創業者・経営者・ブランドマネージャーだからです。


■ ブランドを愛するリーダーの姿とは?

単に「うちのブランドはいいですよ」と宣伝するだけではなく、
以下のような行動や姿勢が、ブランドへの愛を表しています。


● ① 自らブランドの価値を語れる(言葉にできる)

  • なぜこのブランドをつくったのか
  • 誰に、どんな価値を届けたいのか
  • どんな未来をこのブランドで実現したいのか

👉 この「想い」が、自分の言葉で語れるかどうかがカギです。


● ② 誰よりもブランドを信じている

  • 売上が落ち込んでも、「このブランドの価値はある」と信じられる
  • 他人から否定されてもブレない
  • 新しいチャレンジでも、ブランドらしさを軸に判断できる

👉 愛があるからこそ、ブレずに貫ける。


● ③ 自分が「最初のファン」である

  • 自分自身がブランドの商品やサービスを心から好きで使っている
  • 「これは売れるから作った」のではなく、「これは自分もほしいと思ったから作った」と言える

👉 この“推し活マインド”は、消費者にも強く伝わります。


● ④ ブランドの理想像を持っている

  • 「このブランドが10年後、どんな存在になっていたいか?」が見えている
  • 目先の売上より、ブランドの“人格”を大切にしている

👉 ブランドは育てるもの。目指すゴールがあるから一貫性が保たれる。


● ⑤ 社員やパートナーにブランドの理念を語り、伝えている

  • 日々のコミュニケーションの中で、ブランドへの想いを語っている
  • 言葉だけでなく、自分の行動そのもので「ブランドらしさ」を示している

👉 リーダーの「本気」が、周囲に火をつけていく。


■ なぜ、経営者自身がブランドを愛することが重要なのか?

① ブランドの“魂”になる

ブランドの核となる哲学や世界観は、経営者の価値観から始まります。
創業者の想いがブランドのDNAです。

👉 経営者の想いが弱いと、ブランドが薄っぺらくなる。


② 社内外の共感を生む

社員・パートナー・顧客…誰もがリーダーの熱量に影響を受けます。
本気でブランドを愛しているリーダーの言葉は、共感と信頼を生みます。

👉 企業の顔として、ブランドの“語り手”になることが求められます。


③ 意思決定がブレない

目先の利益や流行に流されず、「このブランドにとって大切なことは何か?」という判断軸が持てます。

👉 一貫した意思決定が、ブランドの信頼につながる。


■ ブランドを愛するリーダーになるための実践ポイント

● 1. ブランドの「存在意義」を明文化する

  • ミッション・ビジョン・バリューを自分の言葉で定義する
  • 商品説明ではなく「なぜやるのか?」を語れるようにする

● 2. 商品やサービスを自分で使い、自分が一番のファンになる

  • 毎日使う/試食する/現場に足を運ぶ
  • 「自分が感動できないものを売らない」という姿勢

● 3. ブランドらしい行動を日々とる

  • 社員やパートナーに対する接し方も「ブランドらしく」
  • 外に出る姿、SNSの言葉遣い、服装、空気感も含めて「ブランドの体現者」となる

● 4. ブランドに関わる人の声に耳を傾ける

  • 顧客、社員、販売員などからフィードバックを受け、自分の価値観を磨く
  • 「ブランドの進化」を恐れず、愛をもって育てていく

■ 具体例(ブランドを愛するリーダーの姿)

◎ スティーブ・ジョブズ(Apple)

  • 商品プレゼンは“販売”ではなく“感情と世界観の伝達”
  • 「顧客は製品に恋をするべきだ」と考えていた

◎ 柳井正(ユニクロ)

  • LifeWearの思想を自ら繰り返し語ることで、全世界の社員・顧客に浸透
  • トレンドより“普遍性”を重視し続けるブランド哲学を貫いている

◎ スノーピーク 創業者 山井太(やまいとおる)

  • 「キャンプは人間回復の装置」と語り、製品一つひとつに思想を込める
  • 製品開発にも現場にも、今も自ら深く関与

■ まとめ

ブランドは、リーダーの愛情と覚悟によって“人格”を持ちます。

  • ブランドを愛しているからこそ、語れる
  • ブランドを信じているからこそ、貫ける
  • ブランドを育てたいからこそ、人を巻き込める

だからこそ、経営者・創業者・ブランドマネージャーが「ブランドの一番のファン」であることは、戦略の中核です。

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